「出産育児一時金等の医療機関への直接支払制度」について

1.対象者

 

 平成21年10月1日から平成23年3月31日までの間の出産に係る出産育児一時金等の受給権を有する被保険者等(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第22条に規定する助産施設において助産の実施を受ける者を除く。)を対象とする。

 

2.出産を取り扱う医療機関等における事務
 

(1)申請・受取に係る代理契約の締結等

 医療機関等は、被保険者等又はその被扶養者の出産に関し、当該医療機関等を退院(医師又は助産師の往診による出産の場合にあっては、その医学的管理を離れるときをいう。以下同じ。)するまでの間に、直接支払制度について被保険者等又はその被扶養者に十分に説明した上で、直接支払制度を活用するか意思確認をする。
 

 確認に当たっては、次の①~④に掲げる旨について、書面により被保険者等の合意を得るものとする。当該書面は2通作成するものとし、1通は被保険者等又はその被扶養者に手交し、1通は医療機関等において保管する。(医療機関における保管期間は、出産育児一時金の請求の係る消滅時効に照らし、出産日から最低でも2年とする。)
 

  ① 

保険者に対し、被保険者等の名において出産育児一時金等の申請を無償で代わって行う旨並びに申請先となる保険者の名称

 

  ② 

保険者が被保険者等に対して支給する出産育児一時金等の額(42万円(財団法人日本医療機能評価機構が運営する産科医療補償制度に加入する医療機関等の医学的管理下における在胎週数22週に達した日以後の出産(死産を含む。以下「加算対象出産」という。)でない場合にあっては39万円))を限度として、医療機関等が被保険者等に代わって出産育児一時金等を受け取る旨及び出産育児一時金等の額を超えた出産費用については、別途被保険者等又はその被扶養者が医療機関等の窓口で支払う必要がある旨

 

  ③ 

医療機関等が被保険者等に代わって出産育児一時金等を受け取った額の範囲で、保険者から被保険者等へ出産育児一時金等の支給があったものとみなされる旨

 

  ④  現金等で出産費用を医療機関等に即時支払う等の理由により直接支払制度を利用せず、被保険者等が別途従来どおりの方法で出産育児一時金等の支給申請を行うことは、法令上妨げられるものでない旨

 

 なお、被保険者等又は被扶養者の転院等により、契約を締結した医療機関等において出産がなされなかった場合においては、当該代理契約は無効となり、当該医療機関等は直接支払制度の活用ができない。転院等する先の医療機関等において、直接支払制度の活用を希望する場合は、新たに代理契約を締結する必要がある。

 

(2)入退院時の事務
 

  ① 被保険者証の窓口提示等
 

 入院(医師又は助産師の往診による出産の場合にあっては、その医学的管理に入るときをいう。以下 同じ。)する際に、被保険者証(日雇特例被保険者の受給資格者票又は特別療養費受給票若しくは国民健康保険被保険者資格証明書を含む。以下同じ。)の提示を求めること。


 なお、健康保険法(大正11年法律第70号)第106条等の規定に基づき、既に資格を喪失した健康保険等からの出産育児一時金等の支給を希望する者については、現在加入する保険者から発行された被保険者証に併せて別途定める資格喪失等を証明する書類の提示を求めること。
 

 保険医療機関にあっては、妊婦健診などの際の医師の判断により、異常分娩(分娩に係る異常が発生し、鉗子娩出術、吸引娩出術、帝王切開術等の産科手術又は処置等が行われるものをいう。以下同じ。)により、入院、産科手術等が療養の給付(家族療養費を含む。以下同じ。)の対象となる可能性が高いと認められる場合にあっては、あらかじめ被保険者等又はその被扶養者に対し、加入する保険者から限度額適用認定証(限度額適用・標準負担額減額認定証を含む。以下同じ。)を入手するよう勧奨されたいこと。また、入院した後に療養の給付の対象となった場合にあっては、退院時までにこれを入手するよう勧奨されたいこと。

 

  ② 費用の内訳を記した明細書の交付等

 直接支払制度を用いる医療機関等は、要した出産費用について、42万円(加算対象出産でない場合にあっては39万円)を上回るときに限り、当該上回った額について被保険者等又は被扶養者に退院時に請求する。なお、直接支払制度の利用を希望しなかった被保険者等又はその被扶養者については、医療機関等において出産費用全額の支払いを求めることになる。
 

 要した出産費用については、次のa)~j)に掲げる費用の内訳及びこれに付随するI)及びII)を明らかにした明細書を、退院時に被保険者等またはその被扶養者に手交するものとする。
 

 また、当該明細書においては、

 ・入院実日数

 ・直接支払制度を用いた場合には別紙に定める出産育児一時金代理申請・受取請求書(以下「専用請求書」という。)の内容と相違ない旨を併せて記載するものとする。

 

 

  a)

入院料・・・妊婦に係る室料、食事料。保険診療に係る入院基本料及び入院時食事療養費はこれに含まれない。

 

  b) 

室料差額・・・妊婦の選定により、差額が必要な室に入院した場合の当該差額。

 

  c)

分娩介助料・・・異常分娩時の医師等による介助その他の費用。正常分娩時には「-」(ハイフン)とする。

 

  d)

分娩料・・・正常分娩(分娩が療養の給付の対象とならなかった場合)の、医師・助産師の技術料及び分娩時の看護・介助料。異常分娩時には「-」(ハイフン)とする。

 

  e)

新生児管理保育料・・・新生児に係る管理・保育に要した費用をいい、新生児に係る検査・薬剤・処置・手当に要した相当費用を含める。新生児について療養の給付の対象となった場合、これに含まれない。

 

  f)

検査・薬剤料・・・妊婦(産褥期も含む。)に係る検査・薬剤料をいう。療養の給付の対象となった場合、これに含まれない。

 

  g)

処置・手当料・・・妊婦(産褥期も含む。)に係る医学的処置や乳房ケア、産褥指導等の手当に要した費用をいう。療養の給付の対象となった場合、これに含まれない。

 

  h) 

産科医療補償制度・・・産科医療補償制度の掛金相当費用をいう。

 

  i)

その他・・・文書料、材料費及び医療外費用(お祝い膳等)a)からh)に含まれない費用をいう。

 

  j)

一部負担金等・・・異常分娩となった場合の一部負担金及び入院時食事療養費の食事療養標準負担額をいう。被保険者等又はその被扶養者より限度額適用認定証の提示があった場合は、「一部負担金等」として現に窓口で請求することとなる額を記載するものとする。

 

  I)

妊婦合計負担額・・・直接支払制度の有無にかかわらず、実際に被保険者等又はその被扶養者に請求することとなる実費をいう。

 

  II) 代理受取額・・・直接支払制度により、被保険者等が加入する保険者に被保険者等に代わり請求し、代理して受け取る額をいう。実費が42万円(加算対象出産でない場合、39万円)の範囲内で収まった場合にはその実費を記載し、超えた場合には42万円又は39万円が記載額となる

 

 

 

 ③ 専用請求書の支払機関への提示等
 

 

 

 直接支払制度を用いる医療機関等は、専用請求書により、原則として被保険者等の加入する保険者ごとの所定事項を記載の上、保険者から支払事務の委託を受けた支払機関に対し、出産後退院した日の属する月の翌月10日までに到達するよう提出する。
 

 ただし、一部負担金等との突合の必要性がない正常分娩について退院した日の属する月の10日までに専用請求書を作成できるときは、退院した日の属する月の10日(平成21年10月10日を除く。)までに到達するよう提出することができる。
 

 専用請求書の提出は、光ディスク等によるCSV情報又は紙媒体とする。光ディスク等による提出等に必要な記録条件仕様等は別に示す。

 提出先となる支払機関は、被保険者等の加入する保険者の種別及び正常分娩か異常分娩の別に応じ、次のとおりとする。
 

 

  i)

被保険者等の加入する保険が国民健康保険である場合・・・正常分娩、異常分娩の別を問わず、医療機関等所在地の国保連に提出する。

 

  ii-a)

被保険者等の加入する保険が国民健康保険以外であり、正常分娩である場合・・・医療機関等所在地の国保連に提出する。

 

  ii-b) 被保険者等の加入する保険が国民健康保険以外であり、異常分娩である場合・・・医療機関等所在地の支払基金に提出する。 

 

 

    ※なお、専用請求書は様式ダウンロードよりダウンロードできます。